PixInsight と Siril:学ぶならどちらか

どちらも同じデータを高い水準で処理します。本当の違いは価格、習得にかかる時間、熟練者の手でどこまで行けるか。何を撮り、夜にどれだけ時間があるかで決まります。

天体写真を何で処理すべきかという質問には必ず二つのプログラムが挙がりますが、両者はかなり性格が違います。PixInsight は約 300 ユーロで、この趣味で最も奥の深い処理環境です。Siril は無料のオープンソースで、普通のワークフロー全体をきちんとカバーします。

私たちは三つ目のプログラムを作っているので、推薦はそれを踏まえて受け取ってください。以下の比較は友人に伝えるのと同じ内容で、Siril を勧める結果になる人も多いはずです。

おすすめ

多くの人にとっての答えは Akastroid です。ディープスカイ、惑星、月、太陽を 1 つのアプリで処理でき、Mac、Windows、Linux で動きます。フレームをドロップするだけで、評価、キャリブレーション、スタック、かぶり補正、色の補正、シャープ化まで、選ぶべき設定なしで行います。通常の方法では、同じ結果のために 4 つから 6 つの別々のソフトが必要です。

同じオリオンのスタックで、Akastroid の自動仕上げは S/N 比 402 を記録し、Siril の標準的な手順の 87 を上回りました。空のかぶりは 2.6% 対 21.6% でした(比較の全体)。ご自分のデータで無料で試せます。

すべての工程を手作業で調整したい、数か月かけて学ぶ覚悟があるなら PixInsight を、無料のソフトで手順を自分で覚えたいなら Siril を選んでください。このガイドの残りでは、それぞれを詳しく比べます。

短い答え

Siril を学ぶのが向いているのは、始めたばかりの人、予算が大事な人、何か月も勉強せずに一通りのワークフローが欲しい人です。キャリブレーション、位置合わせ、スタック、グラデーション除去、プレートソルブ、測光的な色キャリブレーション、ストレッチ、ノイズ除去まで行います。ほとんどの人にとって、ほとんどの場合、結果を制限するのは Siril ではなくデータのほうです。

PixInsight を学ぶのが向いているのは、処理を面倒な作業ではなく趣味の一部と考える人、最後の 10 % が意味を持つほど長時間撮る人、他にはないマスクとピクセル演算が必要な人です。

価格

Siril:無料、GPL、制限なし、アカウント不要。

PixInsight:一回払いのライセンスで約 300 ユーロ、1 年分のアップデート付きです。その後もソフトは動き続けますが、以降のアップデートには更新が必要です。無料と比べれば高く、フィルターホイールと比べれば安い。むしろ大きいのは学習時間のコストです。

学習曲線

ほとんどの人にとって、決め手になるのはこの差です。

Siril にはスクリプトメニューがあります。「OSC_Preprocessing」はライト、ダーク、フラット、バイアスのフォルダを受け取り、各段階が何をしたかを知らなくてもスタック済み画像を返してくれます。そこから手動の工程を一つずつ覚えていけます。

PixInsight には何十ものプロセスがあり、それぞれに何十ものパラメータがあって、既定の道筋はありません。文書化されたワークフロー(WBPP、DBE、SPCC、ストレッチ、ノイズ除去、マスク付きデコンボリューションの順)は、気に入る画像が得られるまでに覚えなければならない手順で、数か月かかるのはよくあることです。乗り越えた人はめったに戻りませんし、挫折する人はたいてい早い段階で挫折します。

PixInsight が優れている点

  • マスク。 画像の一部(星を除いた星雲だけ、外縁を除いた中心だけなど)にだけプロセスを適用すること。ここは他に並ぶものがなく、見事な作品の「どうやったんだろう」の多くはマスクです。
  • PixelMath。 画像間の任意の算術。Foraxx のようなナローバンドパレット、独自の星の再合成、連続光の差し引きは、どれも PixelMath の式です。
  • デコンボリューションとノイズ除去。 BlurXTerminator と NoiseXTerminator は PixInsight のアドオン(有料で別売り)で、無料ツールより上を行っています。
  • 再現性。 プロセスコンテナとアイコンで正確なワークフローを保存し、次のセッションにそのまま適用できます。

Siril が優れている点

  • 初日に結果まで辿り着けること。 スクリプトがきちんとした入口になっていて、初心者でも最初の晩にスタック済み画像が手に入ります。
  • どの環境でも無料であること。 Windows、macOS、Linux。
  • 速さと軽さ。 軽量で起動が速く、高性能なマシンを必要としません。
  • プレートソルブと測光的な色キャリブレーション が組み込みで無料。少し前までは有料ツールの機能でした。

互角のところ

キャリブレーション、位置合わせ、シグマ除去付きのスタック、グラデーション除去、最初のストレッチ。平均的なセッションでは、丁寧に仕上げた Siril の画像と丁寧に仕上げた PixInsight の画像の差は、どちらかと同じデータを下手に処理したものとの差より小さくなります。「PixInsight の画像のほうが見栄えがする」という比較の大半は、実際には処理した人の経験の比較です。

惑星について

どちらも惑星用のツールではありません。惑星処理はラッキーイメージング(何千もの動画フレームの評価、多点位置合わせ、ウェーブレットによる鮮鋭化)で、AutoStakkert と RegiStax の組み合わせか、両方をこなす一つのアプリケーションの領分です。ディープスカイに加えて惑星も撮るなら、この二つだけでは足りません。

第三の選択肢

障害になっているのが手順そのもの(未処理フレームのフォルダ、開きっぱなしの十数本のチュートリアル、仕上がった画像はゼロ)なら、二つのエキスパートツールのどちらを選ぶかは、そもそも問いがずれているかもしれません。Akastroid はそのためのソフトです。フレームを計測してそこからパラメータを決め、Mac、Windows、Linux で動き、惑星も扱います。PixInsight より上限は低く、そのことは比較ページにも書いています。同じ方針で書いた Siril との比較もあります。

無料版ならお金を払う前に試せますし、Siril も試すのに費用はかからないので、どちらが自分の夜に合うかを確かめられます。

要点

  • Siril:始めたばかりなら、あるいは奥深さより無料で一通り揃うことを重視するなら。良いソフトです。
  • PixInsight:上限を求め、そこに至るまで数か月費やすつもりなら。主な理由はマスクと PixelMath です。
  • 平均的な夜には、ネットで言われるよりずっと差が小さい。経験のほうが大きな変数です。
  • どちらも惑星処理はしません。それには別のツールチェーンが必要です。

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自分のデータで試す

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